「私の奴隷になりなさい」

 昨年公開された映画で今更な感じはしますが、ノートが放置状態でしたので久しぶりに更新したいと思います。ちなみに原作は未読で、映画版のみの感想です。

 主人公(狂言回しでもあります)は所謂「リア充」の男で、SEXに奔放で、そのうえ恋人から慕われている、いわば恋愛の勝ち組です。そのリア充男が、ヒロインである一人の奴隷女に惹かれて堕ちていきます。

 壇蜜さん演じるヒロインを奴隷として調教しているのは「先生」と呼ばれている一人の男なのですが、このパッと見冴えない中年の男は、たまたまバーで見かけた女を一週間後には奴隷にしてしまうような人物です。
 ヒロインは先生に完全に服従していますが、主人公はそんな彼女に翻弄されていきます。

 SとMの関係は、ちょっとした関係性のバランスによって成立するものなのかもしれません。
 この映画では、奴隷は「求める側」で、主人は「与える側」として描かれています。
 主人公とヒロインはどちらも「求める側」で、それ故このままでは平行線を辿るしかない関係にあります。この二人の関係にどういう変化が起きるのか、それがこの映画の主題なのかもしれません。

 全体的に淡々としたムードの映画で、調教シーンなどもAVを見慣れている筆者にとってはそれほど過激ではなく、とても上品な映像になっています。
 むしろ画面に出てこない所で「この後どんな事が行われるのか?」を想像させるような場面のほうが卑猥な感じがします。
 その一つが杉本彩さんが特別出演したシーンで、バーの店内での、ほんの短いシーンですが、妙にエロティックな場面でした。

(2013/07/19)
(2013/07/21修正)

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